アジャイル型 Método ágil

去る8月8日にJTF翻訳セミナー『翻訳トライアルの傾向: いま翻訳者に何が求められているのか』に参加しました。講師は内田順子氏で、ローカライゼーション分野を中心に、翻訳トライアルの傾向、翻訳情勢の現状、ストラテジー、AI時代の競争力と提供価値の見える化などについて学びました。ここでは特に印象に残った内容を書き記します。

現在のトライアル仕様は翻訳プロセスがウォーターフォール型からアジャイル型へシフトしている背景があり、プロジェクトの小サイズ・サイクル化や短納期の傾向に納得。 「アジャイル」と最初に聞いた時、何のことだ?と思いましたが、調べてみると「英:agile、葡:ágil」(機敏な)であることが分かり、一発で疑問が解消。個人的な見解ですが、カタカナ表記はいつも第3の言語のように感じます。

CATツールが使われ始めた時代と現在のNMT出現との比較も面白く、MT+ポストエディットはTM黎明期の反応と同じく、翻訳のコモディティ化に繋がる懸念を示唆。今後の翻訳は、「正解」の質を超えることができないAIに対し、「体験」を主体とした「おもしろ」が人による知的な付加価値が求められると結論付けました。

言うまでもなく翻訳ストラテジーの実習もとても参考になりましたが、今回の翻訳セミナーは翻訳者としてAI時代の競争力をどのように捉えて生き抜くかを考えさせてくれました。

8月26日はJTCA×JTFコラボイベント「 アジャイル化の中で見直す翻訳プロセス~デジタルテクノロジー時代における翻訳ワークフローとは~ 」をテーマとしたディスカッションを見に行きます。 アジャイル型にシフトしてきているマニュアル制作工程と翻訳プロセスについて学ぶよい機会になると期待しています。