年が変わり、気づくともう1月半ば。思い返せば2024年は怒涛の一年でした。その中で、連載開始の2018年からポルトガル語の監修をさせていただいた迫先生の作品『バトゥーキ』(集英社)が遂に完結を迎え、寂しい気持ちもあります。一方で、こちらも長年対応させていただいているポルトガル語の漢字学習辞典も間もなく出版される予定で、大詰めを迎えています。
昨年は仕事に没頭して、自己研鑽のため毎年のようにいくつもの語学関連の講座を受講しなかったが、第33回JTF翻訳祭はオンライン視聴で逃しませんでした。前回の続きとなる講演「LLM翻訳の最前線」では、生成AIがなぜ翻訳できるかが謎とされていた理由についての説明が大変興味深かったです。
生成AIの訓練データには、英語を元にした対訳データも含まれているため、偶発的な二言語性(Incidental Bilingualism)が生じるとのことです。しかし、英語以外の言語のデータ量が圧倒的に少なく、ターゲット言語が英語以外の場合、または非英語間の翻訳の場合は、翻訳の精度が著しく低くなるとの解説に納得しました。
2025年の語学関連の最初の講習は、昨年と同じように、災害時通訳翻訳研修を受ける予定です。前回はかながわ国際交流財団(KIF)が主催研修でしたが、今回は横浜市国際交流協会(YOKE)の災害時通訳翻訳ボランティア研修会に参加します。これを皮切りに、今年は積極的に行政手続き全般を対象とするコミュニティ翻訳に取り組んでいきたいと思います。
2025年には、健康づくりのために適度な運動や家族との時間もしっかり確保し、仕事と私生活でも充実した一年になりますように!