昨夜、1000人以上が参加したオンラインイベント“ChatGPT in Localization”を視聴しました。AI翻訳の開発・実用化に携わっている第一人者Marco TrombettiやTradosの生みの親とされるJochen Hummelなど豪華ゲストが登場し、今後の展開について様々なビジョンを語りました。スタートが深夜0時でしたが、約4時間続いたイベントは眠気を吹き飛ばすほど興味深く、YouTubeで録画が公開されているためぜひ視聴してみてください。
Trombetti氏によるとAI翻訳が生成する文章は流暢だが精度が低く、それを補うためには従来のNMTと組み合わせる解決を提案しました。また、Hummel氏はAI技術が国のインフラ同様に扱われるべきで、特定の企業や国によるデータの独占についてもフェアな扱いが必要との意見に他のゲストも賛同しました。当然、情報保護の観点でまだまだ注視する必要も指摘されました。
ジェネレーティブ(生成系)AIはコピーライティングでの活用や要約にも利用されることが期待されており、リサーチの時間短縮に役立つ可能性もあります。しかし、ファクトチェックは不可欠であり、AIにはまだ嘘を見抜く能力がないため(逆に嘘をつく!)、人間(翻訳者)の仕事はなくなることはないとの意見もあります。また、イベントでは触れられなかったが、GPTを取り入れたNew Bingのローンチを個人的にかなり期待しています。AI翻訳革命ついに到来するか?